元茹でガエルなエンジニアの記録

ちょっとやってみたことや考えたことなどを不定期に書き残していきます

シーズベースの新規事業開発について考えてみた

新規事業やサービスのアイデアを考えるとき、ニーズベースとシーズベースに大別できると考えているが、シーズベースにも、種類があると考えている。

 

パターン1 技術シーズをベースとする場合

例えばIoTで何か、とか、この新しい技術を使って何か、といった技術シーズの場合は、そのシーズをもとに、アイデアを考える。アイデアの発想のやり方はいろいろある。

で、よさそうなアイデアが出たら、そのアイデアで、誰のどんな課題が解決できるだろうかということを具体的にことば化する。これで顧客仮説と課題仮説ができあがるので、あとはリーンスタートアップの手法で課題仮説検証をしていけばよい。課題の存在が確認できれば、解決策(ソリューション)は先に考えてあるので、そのソリューション仮説検証をする。

 

パターン2 すでに世にある製品やサービスをシーズとする場合

テレビに関する新規事業、新サービスみたいな文脈のとき。テレビというプロダクトにこだわるか、こだわらなくても良いかによって分岐すると思う。

デザインシンキング、エスノグラフィといったアプローチが使える。ジャーニーマップを書いたりインタビューしたりして、顕在ニーズや潜在ニーズを考えていく。そのあと、そのニーズ(課題)を持つ顧客セグメントを絞り込んで、課題仮説文を作れば、あとはリーンスタートアップに沿えばよい。

ただし、課題仮説が検証されたとして、最適なソリューションを自分たちが提供できるのか、ということが問題になる。例えば、自社がテレビを売っている場合だと、テレビが要らなくなるようなソリューションは採用されにくいだろう(でも、深い顧客課題がそこに存在するなら、遅かれ早かれ他のプレイヤーが現れてテレビを駆逐するでしょう)。

 

パターン3 シーズ無しで行く場合

テーマ領域を決めて、あとはインタビューや観察を先にするもよし、社内でアイデアを出してから課題仮説を検証するもよし。

こちらの場合も、発見した課題に対しての最適なソリューションを提供出来るかどうかは別問題となる。でも、自前でなんとかしようしなければ、たいがいは提供できるだろう。

 

まとめ

・デザイン思考をシーズベースに適用するのは要注意。すでにシーズの利用ユーザがいればなんとかなる。シーズ周辺の現状のユーザー体験をとっかかりとして、そのユーザにインタビューしたり観察したりして、インサイトを得る。

・ニーズベース、シーズベース、いずれにせよ、ユーザー×課題×解決策(+価値提案)が出そろうところまで行けばあとはリーンスタートアップの手法は適用できる